ウィザードリィ6リプレイ23

空気の薄い山の上で目が覚めると、少し眠気が残りながらも体を動かす気になれるまで回復していた。
俺が携えている両手剣を見ると、魔法の力は既に消えている。
アレは一瞬ではないにせよ、あまり長時間持つ物ではない様だ。
身辺の確認をした後、俺は山を降りて見る前に他の場所を探索していた。
すると、次のような文字が書かれ、その下にスイッチがあった。
「キケン! ボタンヲ オスト デグチニ ツナガル」
出口に繋がるのに危険とはどういうことだ? そのような疑問を抱きながら、スイッチを押してみた。
床が突然開き、渓谷まで垂直に俺は落下していった。
幸いダメージは無いが、ここはどこだろうか。周囲の状況を確認すると、見覚えがある場所があった。
念のため、地図を回して地形を確認すると、実際の地形と地図が一致していた。
そこで俺は現在位置と思われし場所を地図に書き、一本道を進んでいった。

一本道の先は洞窟になっていて、途中で行き止まりとなっている。
どうみても昔は洞窟の入り口であったところでだ。
しかし、もしそれなりの道具さえ持っていれば、先を掘り進むことはそれほど難しいことではなさそうだった。
俺は、つるはしを持って壁に向かって振りかぶり、つるはしを壁に突き刺した。
何度かそうすることで、音を立てて壁は崩れ去っていった。
まっすぐトンネルを進むと、小部屋のようなところに出た。
この部屋は埋葬のための部屋のようで、壁の土を直接掘って作られた窪みには、包帯を巻かれたミイラが横たえられていた。
むき出しの泥と粘土の地面には、壊れた土器の破片が部屋中に散らばっていた。

部屋のドアを開けて、進んでみるとまた壁があった。ただの壁ではない。
この辺りには、まるで誰かが何らかの理由で、"のみ"か何かで岩の中をくりぬこうとしていたように掘り返されていたものだ。
更に詳しく調べてみると、僅かに空気が流れているのが感じられる。
地図を確認すると、岩の向こうにもトンネルがあることがわかった。
そこでつるはしを振るって壁を壊すと、渓谷と洞窟をつなぐトンネルとなった。

俺は引き返して、更に洞窟の奥へと進んだ。
ドアを開けると、先ほどと同じ様に壁の窪みにはミイラが安置されている部屋だった。
この部屋の隣を調べてみてもまた同じようだ。
トンネルには砂がいっぱい詰まっていて、それ以上先に進めそうになかった場所もある。
ここはどこかの集落へと繋がっているのだろうか?
先に進むと、壁には薄れ掛けた壁画が描かれていた。
それは日常の暮らしを描いたもののようで、それは褐色の肌の人々が穀物の刈り取りや、水浴びをしたり、踊っている様子だった。

トンネルのを潜り、階段を登ると、そこは別世界のようだった。
壁は土で出来ていて、奇妙な文様に掘られた粘土の塊で築かれていた。
さっと見渡した限りでは、壁は全て同じ様なスタイルで作られていた。
それは、まるで王室か神聖な場所のような雰囲気だった。

外へ出てみると、そこは巨大なピラミッドの傍だった。
そこには山に上に饐えられ、周りからはジャングルで遮られた寺院となっていた。

やはりここも複雑な構造になっているようで、ありとあらゆる場所に道に穴が開いている。
近くにあるスイッチを押せば床がせり上がるところもある。
ここは奇妙なところだ。スイッチを押したと思えば床が抜け落ち、更に別なところの壁に穴が開く。

探索を続けていると、通路の曲がり角には人が集まっているのを確認した。いずれも全て槍や弓を持った女だ。
自分が侵入者であることを思い出しながら、物音を立てず壁にへばりつきながら進んでいった。
相手が一人になるところを見計らい、背後から頭部を狙って大剣を振り下ろした。
女は叫び声を上げる暇もなく頭と体が分かれたが、その音を聞きつけた住民達が俺の周りに集まってきた。
少なくとも十人はいるこの状況、どのようにして切り抜けるか、俺は考えた。
瞬時に距離を取り、眠りの粉をぶつけて周囲の動きを止めた後、眠っている奴から優先的に頭部へ大剣を振り下ろした。
はっきり言うと、ここで騒ぎを起こすのは非常に不味い。
いくらなんでも敵対心と武器を持ち歩く人間の大群に出会うのは、獣以上に危険すぎる。
相手が人間の女であっても、敵である以上は生かしておくわけにはいかない。
無駄に苦しませるのは本意ではない。そのため標的を一点に絞り、大剣を使い眠らせたまま頭部を潰していった。
ある者は打撃が首に命中し脊椎を砕かれ、またある者は強い衝撃によって頭蓋骨を粉砕した。
そしてまたある者は頭が斬り飛ばされて、1フィートほど離れたところへ落ちて転がった。
こうして、血と脳漿を壁や床に浴びせながら処理が終わり、死体は蹴り飛ばしてピラミッドの外へと落とした。
流石にこれでは探索どころではない。一度退却して、薬や粉を買ってこなければ。

それにしても、この袋は一体なんだろうか。何故か途中で見つけた丈夫な布袋の存在が少し気になった。
ふと、トンネルにあった砂を思い出し、そこに砂を詰めて枕の代わりにしようと考えていたのだ。
そこで俺は、ピラミッドの帰り道、あのトンネルで砂を詰めてから城へ戻ることにした。


ウィザードリィ6リプレイ24
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