ウィザードリィ6リプレイ22

ジャイアントヒルで岩を集め、早速カタパルトへ歯車も設置した。
岩は三発分。分割しているとはいえ、100ポンドもの岩を転がして歩くのはこれっきりにしてほしい。
まず一発目は、調子を確かめるために標的の位置を確認して、ほぼ感覚的にバンドを引き絞り発射した。
どうやら少々飛び過ぎたようだ。若干バンドを引き絞る強さを抑え目にしてみようか。
そう思いながら、二発目を発射した。方向、距離ともに標的にに一致し、見事に命中した。
すると、カタパルトの先にある橋が降りてきた。
これで向こうまで渡る事が出来る。残りの岩は置いておこう。
この先を進むと、また山があった。
もう山登りは勘弁してくれ。そう思いながら、何度か休憩を挟みながら山の頂上へと登っていった。
頂上にある洞窟の看板にはこのように書かれていた。
「ジャイアント・クリーグ グリンノ フタゴノ イエ」
ここは巨人の家なのだろうか。近くで何か声がする。

「フィーフィーフォーフム、ニンゲンノチノニオイガスル」

突然、巨人が二人襲いかかってきた。
早速、目潰しを投げて相手の目をくらませるが、相手は岩を投げてきたり金槌を振り回してきて迂闊に近寄ることができない。
そこで俺は巨大な剣を使い、背後に回ると同時に背中に向けて剣を叩き付けた。
通常なら、このまま体当たりしぶつかっていくのが定石だが、相手の意表を突くために、背後から突っ込んできたように見せかけた。
やはり巨人の体というのは高い防御力を持っているようだ、こちらの攻撃をびくともせずに暴れまわっている。
こういうときこそ、魔法の力を使うしかない。
そう思った俺はエンチャンテッドブレードの魔法が込められた巻物を使い、武器による攻撃力を一時的に高めた。
書術の力があまり無いとはいえ、比較的難度の低いものならその力を開放できる。
そうして魔の力でコーティングされた武器を使い、巨人の足や背中に対して大きく振りかぶり、重さを利用して振り下ろした。
青い衣服を纏った巨人は、背中とわき腹を刺されただけで、震えながら倒れているが、褐色の衣服を着た巨人はそうも行かなかった。
相変わらず目の見えない巨人は、あてずっぽうに金槌を振り回している。
やはり、あの武器をどうにかしなければ近寄ることもままならない。
ダメージ覚悟で突っ込むのは傷薬が無い今、賢明な戦闘方法とは思わない。
やはり相手が武器を振り下ろした直後に腕を攻撃して武器を持てないようにしよう。
そう思っているうちにな、早速相手は金槌を垂直に振り下ろしてきた。
音で判別しているのか、それとも偶然なのかはわからないが、大きな剣で受け流したあと、腕部に向かって振り下ろした。
いくら巨人と言っても、手指にダメージを与えられないほど強靭ではない。
一時的に魔力を帯びた剣は、巨人の左手首に衝撃を与えて大きな傷を与えた。
巨人の両手で持っていた大金槌は、片手で持たざるを得なくなり、金槌を振る速度が大きく低下した。
それどころか満足に動かせなくなっているようなので、引導を渡すべく俺は巨人の腹部と右手首に対して大剣を振り下ろした。
流石の巨人でも、弱った状態での鎧なしでは防御力はさほど無いようだ。
右手から大金槌を叩き落とし、腹部を切り裂いたことで、褐色の衣服を纏った巨人は倒れていった。
まだ剣には魔力を帯びている。いつまでこれは持つのだろうか。
そう思いながら、休憩を挟みながら辺りの探索をし、近くにある階段を登って行った。

そこは山の頂上だった。細い通路が続いており、その奥には空中を漂い顔を持つ巨大な岩の姿があった。
俺が近寄ると、その岩の塊から声が聞こえてくる。
「我は岩の守護者なり! 石を取りに来たのか?」

「石だって? それは特別な石なのか?」

俺は問いかけてみたが、その岩の守護者は答えることが無かった。
石とは何か気になるが、守護者の奥に見えるそれは、確かに赤く光る宝石だった。
俺は岩の守護者の横に立っていたその時、奴は急に襲いかかってきた。
……これは困った。奴は生物ではないので、目潰しや眠りの粉は効かないだろう。
となれば、赤い宝石を手に入れるためには実力で叩き伏せるしかない。
岩で覆われているため予想はしていたが、やはり非常に硬い。
力を振り絞り暴れるが如く大剣を振りかぶって叩きつけても、それには傷が付かない。
振りかぶっている間に、大きな岩を吐き出して攻撃してくるので、それを避けるにも精一杯な状態だ。
俺は一つここで思った。奴には巨大な顔があり、人間の頬や額にあたる部分を攻撃してもダメなら、柔らかいところを狙えばよいのではないか。
そこで俺は、奴の顔についている青い宝石の部分に対して魔力を帯びた剣で貫いた。
すると、すると奴の右目に当たる部分の宝石が砕けて、空中を浮遊していた体がバランスを崩した。
同時に、俺の横から大きな岩が飛んできてそれに当たってしまった。
よろけて倒れてしまったが、どうにか体勢を立て直して、追撃してくる岩を大剣を地面に突きたてることで、何とか逸らすことができた。
地面に突きたてた大剣を引き抜き、引き続いて岩の守護者の右目に対して突きを仕掛けた。
一発であたることはなく、何度も周辺を突くことによって時折青い宝石に当たり小さなヒビが少しずつ入っていった。
それと同時に岩の守護者の体は、不安定な動きになっていく。
やはりこの宝石で制御しているのだろうか。
そう考えながら攻撃していくとも、時折飛んでくる岩が全身の至るところにぶつかっていった。
魔力が帯びた剣だからか、刃こぼれはまだ無いが、そろそろ自分の体の方がくたびれて来た。
疲れを感じる体から気力を振り絞りながら、岩の守護者の宝石を大剣で叩き付けた。
すると空を漂う岩の守護者は、ただの岩の塊となり地面に転がり落ちた。
岩の奥にある赤い宝石……これがあの"目"に当たる部分だろうか。
そう信じながら、俺は脅威が無くなった山の頂上で休憩することにした。


ウィザードリィ6リプレイ23
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