ウィザードリィ6リプレイ19

宝箱の中には色々な罠がある。箱に弓矢が仕掛けられたものや、魔法が仕掛けられたものがある。
俺はレンジャーの技術や知識は持っていないが、ある程度の経験を積めばそれなりにわかるようになってくる。
と言っても、あけたときの対処法でほぼ喰らってしまうことが前提なのだが。
今、俺は金属の箱の前に立っている。何かの罠が隠されている可能性がある箱の前でだ。
ここで考えていても仕方ないので、斜め後ろに転がるようにして箱を開けた。
金属の箱の上には、茶色い煙の残りが漂っている。罠の解除に成功したようだ。
厳密に言えば解除ではなく、罠を発動させたものを回避したというべきだ。
それはいいとして、肝心の中身を見つけた。
氷柱が6本に、一定時間武器を強化する魔法の巻物、蘇生薬というラベルが貼られたビンだ。
俺の役に立ちそうなものは、巻物だけか。後は売ってしまおう。
そう思い、箱の中で役に立つ道具を持ち運び、スミッティーに売り払った。

折角の神秘の油、使わないわけには行かない。
そう思った俺は、あの錆付いた桟橋まで向かった。
相変わらず錆びきったスイッチがある。それに対して、おもむろに緑色のどろりとした液体をかけ始めた。
すると、赤錆びた部分が落ちていき、カバーが開いた。
コントロールパネルの中には、名前が書かれたラベルが付いている。
六つの小さなボタンが入っていた。
そしてそのパネルには、使い方の説明が彫り込まれていた。
*注意* ワインダー始動の直前に安全装置を必ず外すこと!
コイルラップの起動は、安全装置をかけ、ポンプの作動後5秒以上経過しなければ実行してはならない。
これに続いてトラスが上がるが、ポンプの処理に付帯する全てに異常がない場合にのみ実行される。
最後にワインダーを始動させることにより、吊り上げ橋が起動する。
この橋の設置にあたって、エンジニア・スタッフは全ての人に使用可能な操作方法を開発することに時間をかけた。
この取扱説明書はその成果であり、このようにわかりやすいものが出来たことは、我々の誇りとするところである。

確かにわかりやすいといえばわかりやすいのか。
俺は、その説明書通りにスイッチを動かし、つり橋を降ろした。
そしてその先にある山を登っていくと、また金属の箱が置いてあった。
それにはこう書かれている。

この宝箱はJ.R.船長とその仲間のものなり。汝に呪いあれ!

呪いという言葉に、罠が仕掛けられていることを予想した。
罠に警戒しつつしゃがみながら開けてみると、何も起こらなかった。
箱を開けると紙が入っていた。
そして、小さなメモには次のように記されていた。

!情報ありがとう!
*クィークェグ*
追伸、感謝の印としてこれを受け取ってくれ。

奴が罠を解除し、中身を全て持ち去ったか。
箱の中には小さくとても高価とはいえなさそうな安っぽい飾りが入っていた。
これが証だって? 売れ残りのようにしか思えない。
そう毒づきながら、休憩を挟みながら山を下って行った。
それにしても、奴はどのようにして錆びた橋を上げたままここにたどり着いたんだ?
いや、それよりもあの渓谷をどのようにして渡ったんだ。その疑問は尽きなかった。


ウィザードリィ6リプレイ19
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